東京高等裁判所 昭和26年(う)5274号 判決
判決理由
第三回公判調書を検すると同公判廷に出席した検察官の官名は記載せられているけれども、その氏名は記載されていない、此の点において原審の公判手続は刑訴規則第四四条第五号に違反する。併し右の記載により同公判廷には氏名不詳ではあるが検察官が出席したことが推断せられるから、同公判期日においては公判開廷の手続は合法的になされており同公判廷においてなされた原判決の言渡は有効になされたものと解するを相当とする。而して同公判期日は判決言渡のための公判期日であるから原判決の基本となつた訴訟手続は同期日においては毫も行われていない。従つて右の法令違反は原判決に影響を及ぼさないことが明白である。